野草といっしょ15 ヘクソカズラとツルニガクサ

オオイヌノフグリと並んで、かわいそうな名前の代表格です。

ヘクソカズラ(アカネ科)

とてもかわいい花なのに名前がかわいそうです。茎などを揉んだり折ったりすると悪臭を放つそうで、それがこの名前の由来です。ヘクソカズラは屎葛(くそかずら)として万葉集でも詠まれているそうです。

  ざふけふに はひおほとれる 屎葛(くそかずら) 絶ゆることなく 宮仕へせむ

「ざふけふ」は「かわらふじ」とも言うそうですが、ジャケツイバラだろうと。

撮影:2022年8月13日 横浜市金沢区

 

ちなみにジャケツイバラも通勤途中の道端で5月に撮影していました。
ジャケツイバラにまとわりつくヘクソカズラって、季節が少し違うように思います。同時期に咲いていたのかな?

ジャケツイバラ(マメ科

撮影:2022年5月8日 横浜市金沢区

 

ニガクサとツルニガクサの区別があるとは今まで知りませんでした。

ツルニガクサ(シソ科)

今まで全てニガクサだと思っていましたら、似ている野草でツルニガクサがあることに今回初めて気が付きました。長年使い続けている北隆館の野草図鑑でも両種掲載されていてその区別についても記載されていました。がくに腺毛がなく短毛があればニガクサ、腺毛があればツルニガクサです。そんなことを知らずに撮影した写真でしたが、画像を拡大すると不明瞭ながら腺毛らしき(短毛には見えない)細かい毛が密生していますので、これはツルニガクサだと思います。

撮影:2022年8月13日 横浜市金沢区