野草といっしょ29 ナンバンギセル

いつも思うのですが、不思議な形の花です。

ナンバンギセル(ハマウツボ科)

ススキの根に寄生する植物です。茎のように見えるのは花柄で、茎はほとんど地上に出ないそうです。葉緑素を持たない植物なので、宿主の根から吸収した栄養分に依存して生きていきます。ナンバンギセルという名前は江戸時代についたようです。外国人がくわえて煙草を吸うパイプの形が由来のようですね。

ナンバンギセルという名前がつくずっと昔に万葉集でも「思ひ草」という呼び名で登場しているそうです。

 道の辺の尾花が下(もと)の思ひ草 今さらになぞ物か思はむ

尾花とはススキのことですよね。うつむいている花の様子が物思いにふけっているように見えると「タウンニュース」の記事に紹介されていました。

参考までにナンバンギセル花言葉は「物思い」らしいです。

撮影:2022年10月2日 横浜市栄区